outliner では操作を簡単にするために
ショートカットキーを定義しています。
ショートカットキー
キー
| 動作
|
CTRL+N
| 新規プロジェクト作成
|
CTRL+O
| プロジェクトファイルを開く
|
CTRL+S
| プロジェクトファイルを上書き保存する
|
ALT+F4
| 終了
|
F5
| 変換
|
F6
| 変換した文書をブラウザで開く
|
ESC
| ダイアログボックスを閉じる
|
コマンドライン版 outliner ( ファイル名 : outliner-cmd.exe ) は、コマンドラインから実行する outliner です。
指定したプロジェクトファイルを読込み、そのプロジェクトファイルで設定された内容の変換を行うソフトです。
プロジェクトファイルはあらかじめ普通の outliner で作っておけば、
エディタの外部コマンド実行などで簡単に変換を行うことができます。
c:\hogehoge>outliner-cmd.exe -p test.prj
|
として実行すると test.prj に設定されている変換元ファイルを読込み、設定されている値で HTML 文書に変換を行います。
コマンドライン版の起動オプション
オプション
| 内容
|
-p
| プロジェクトファイル指定
|
-s
| 変換元文書ファイルを指定レます
|
-o
| 出カ先フォルダを指定します
|
-css_urllink
| メ二ューファイル用のスタイルシートファイルを指定します
|
-css_content
| コンテンツファイル用のスタイルシートファイルを指定します
|
-pause
| 変換終了後 Enter キー入力を待ってからプログラムを終了します
|
-q
| メッセージなどは一切表示しなくします
|
-h
| ヘルプを表示
|
プロジェクトファイルを指定している時でも、-s,-o,-css_urllink,-css_content などが一緒に指定されている場合は、コマンドラインパラメータの設定が優先されます。
コマンドライン版は
アウトラインプロセッサ AUTLA のプラグインとして使用することができます。
1. まず
AUTLA を起動して設定メニューにあるプラグイン設定を開きます。

プラグイン設定を選択する
2. プラグイン設定が開いたら、空いているプラグインのチェックを付け、参照ボタンを押しインストールした outliner-cmd.exe を選択します。
オプションには -s を付けます。

プラグインを設定する
あとは
AUTLA のファイルメニューからプラグインを選択して、outliner を選べば変換を行い、ファイルを出力します。
変換したファイルの出力先は、
-s オプションでプロジェクトファイルを指定した場合
| プロジェクトファイル内で指定されている出力先フォルダ
|
-o オプションで指定した場合
| -o オプションで指定したフォルダ
|
になります。
上記の両方とも指定していない場合は、
AUTLA の作業フォルダ、もしくはパス指定を行ったフォルダになります。
※プラグインのオプションで -pause を入れると変換結果を見る事ができます。この時のオプション指定は
"-pause -s " とする必要があります。
※プロジェクトファイルがある場合は、プラグインのオプションに "-p
プロジェクトファイル名.prj -s " として下さい。プロジェクトファイルの設定に基づき変換を行います。
出力タイプで Windows HTML Help を選択すると、通常のメニューとコンテンツファイル以外に Windows Help Workshop のプロジェクトファイル、索引ファイル、目次ファイルなどを出力します。
この出力されたプロジェクトファイルを HTML Help Workshop で読み込む事で、簡単に Windows HTML Help を作成することができます。
HTML Help についてご存じない方は
KeiYu HelpLab が詳しく解説していますので、ご覧になってください。
Windows HTML Help を作成する HTML Help Workshop をまずダウンロードします。
http://msdn.microsoft.com/library/default.asp?url=/library/en-us/htmlhelp/html/hwMicrosoftHTMLHelpDownloads.asp
MSDN Library
Visual Tools & Languages -> HTML Help -> Microsoft HTML Help 1.3 SDK -> Downloads
のページへ行き、htmlhelp.exe をダウンロードしてインストールを行って下さい。
HTML Help Workshop のインストールが終わったら、HTML Help Workshop のプロジェクトファイルなどを作成します。
outliner で
ファイル出力タイプを Windows HTML Help を選択して変換を行います。この時
コンテンツのスタイルシートは HTML Help に適している htmlhelp.css を使用すると良いでしょう。( htmlhelp.css は sample フォルダにインストールされています。)
※変換を行うときはアンカータイプを ANCHOR にして変換を行ってください。HEADER で変換を行うとパラグラフへ正常にリンクされない事が有ります。
変換を行うと出力先フォルダには、
contents.hhp ( プロジェクトファイル )
contents.hhk ( 目次ファイル )
contents.hhc ( 索引ファイル -
インデックスリンクを行って変換をすると出力されます。 )
などのファイルが出力されているはずです。( デフォルトでは )
次に、出力された contents.hhp ファイルを HTML Help Workshop で開きます。

作成したプロジェクトファイルを HTML Help Workshop で開く

HTML Help Workshop でプロジェクトファイルを開いた
プロジェクトファイルが開けたら、左側の contents というタブをクリックしてみて下さい。目次が表示されます。普通に outliner で変換した時のメニューと同じ項目が並んでいます。
これが HTML Help の目次になります。

目次ファイルを開いた様子

索引ファイルを開いた様子
インデックスリンクをして変換した場合、索引ファイルも作成されます。Index タブをクリックしてみてください。索引ファイルがあると HTML Help で
キーワード検索をすることができます。
では準備が出来たところで HTML Help を作成してみます。HTML Help Workshop のツールバーにある Compile HTML File ボタンをクリックして下さい。
ダイアログが表示されたら Compile ボタンをクリックすれば、HTML Help ファイルのコンパイルが始まります。

HTML Help ファイルを作成する

HTML Help ファイルコンパイル中
ファイルのコンパイルが終了したら、作成された HTML Help ファイルを見てみます。作成したファイルは contents.chm です ( デフォルトでは ) 。開いてみてください。

HTML Help ファイル完成
Windows HTML Help を作成する時に
コンテンツを分割する場合、
スタイルシートは「
外部にリンクする」を選択した方が良いです。
それと
スタイルシートも普通の HTML 用の
スタイルシートを使用して HTML Help を作成すると、表示が見づらい場合があります。
HTML Help 用の
スタイルシート htmlhelp.css を sample フォルダに用意してありますので、そちらも使ってみてください。
参照
ファイル出力タイプ
Windows HTML Help ファイル名設定
コンテンツ分割時の注意
HTML Help Workshop でコンパイルする時に、プロジェクトファイルと同じディレクトリにフレームセットファイルやメニューファイルがあると HTML Help ファイルに含めてコンパイルしてしまうようです。
HTML Help Workshop でコンパイルする時は、フレームセットファイルやメニューファイルを削除した方が良いでしょう。
HTML Help メニューのアイコンは HTML Help Workshop で変更する事が出来ます。しかし一つ一つ変更していくのは非常に手間なものです。
outliner のプロジェクトファイルの隠しオプションを設定する事でアイコンを指定することができます。
HTML Help Workshop ではアイコンは番号で指定します。まず HTML Help Workshop を起動して指定したいアイコンを探します。
HTML Help プロジェクトファイルを開いて、Contents タブをクリックすると以下のようにメニューのリストが表示されます。
ここから適当な
パラグラフを選択して、左側にある鉛筆のアイコンをクリックします。

HTML Help アイコン
次にダイアログが開きますので、Advance タブをクリックします。
ここのタブの下側に "Image Index" という箇所があります。ここで気に入ったアイコンを選択して、番号をメモしておきます。

HTML Help アイコンの選択
次に outliner のプロジェクトファイルを開きます。プロジェクトファイルの下の方に、
WHH_IMAGE_HEADING や WHH_IMAGE_PAGE という項目があります。
ここの値に先程メモした番号を入れます。
WHH_IMAGE_HEADING
| 子パラグラフがあるパラグラフのアイコン番号を指定
|
WHH_IMAGE_PAGE
| 普通のパラグラフのアイコン番号を指定
|
後は outliner で普通に変換して、HTML Help Workshop で開いてみてください。指定した番号のアイコンが付いています。
outliner では Windows HTML Help 形式の出力をした場合、プロジェクトファイル ( .hhp )・目次ファイル ( .hhc )・索引ファイル ( .hhk ) を出力します。
出力は上書きなので、例えば HTML Help Workshop でプロジェクトファイルを変更した場合でも次に outliner で変換すると、上書きしてしまうので HTML Help Workshop で変更した箇所も消してしまいます。
このような時は
Windows HTML Help ファイル名設定でプロジェクトファイルを出力しないようにするか、以下のようにプロジェクトファイル内に設定値を設定しておく事で回避できます。
outliner のプロジェクトファイルの下の方に WHH_PRJ_OPTIONS という項目があります。
WHH_PRJ_OPTIONS に HTML Help プロジェクトファイルの設定値を入れておくと、変換の際に一緒に出力されるようになります。
例えば HTML Help Workshop で
Compile full-text search information を選択すると、プロジェクトファイルには
Full-text search=YES
という項目が追加されます。
この項目を WHH_PRJ_OPTIONS に追加する事で、変換した際にプロジェクトファイルに追加されます。
HTML Help Workshop で色々と設定を行い、その後でプロジェクトファイル ( .hhp ) を
エディタで開いてみてください。
複数の項目を WHH_PRJ_OPTIONS に追加する場合は、項目を ¥n で区切って下さい。
例
WHH_PRJ_OPTIONS = 'Binary TOC=YES¥nFull-text search=YES'
本文中に JavaScript を記述すると outliner は JavaScript であるかテキストであるかの判別は行わないため、普通のテキストのように扱ってしまいます。
それはどういう事かというと、outliner は &&-〜-&&, &&TABLE&& で囲われている以外の行には、行末に BR タグを付加します。それは JavaScript のソースコードであっても付加してしまうので変換後は恐らくエラーになってしまうはずです。
JavaScript を本文 ( 変換元テキスト文書 ) に入れる場合は、&&-〜-&& で JavaScript を囲って記述するか、ヘッダ設定でヘッダの内部に JavaScript などを記述すればよいでしょう。
ヘッダ内部で、
<SCRIPT Language='JavaScript' src='JavaScript ソースファイル名' ></SCRIPT>
として JavaScript ソースファイルを呼ぶようにすれば良いでしょう。ヘッダ設定で JavaScript を編集するのは使いにくく現実的ではないと思います。
JavaScript を用いてメニューを Windows のエクスプローラのように閉じたり開いたりするツリー構造にすることができます。
これは outliner に添付されている menu.js を使います。
※menu.js は Windows Internet Explorer 6.0 SP1 で動作確認を行っておりますが、恐らく他のブラウザでは動作しません。

ツリー構造メニュー
普通のメニューからツリー構造のメニューにするために 4つの設定を行う必要があります。
まず outliner がインストールされているフォルダの sample というフォルダに menu というフォルダがあります。この中の以下のファイルを HTML 文書の出力先フォルダにコピーします。
menu.js
| ツリー構造メニュースクリプト本体
|
doc.gif
| パラグラフ用アイコン
|
open.gif
| 開いているツリー用アイコン
|
close.gif
| 閉じているツリー用アイコン
|
次に
メニュー設定の
章番号設定のところをすべて以下のように設定します。
<IMG id='image-&&CHAPTER_ANCHOR&&' onclick='tree( "&&CHAPTER_ANCHOR&&" );' onkeypress='tree( "&&CHAPTER_ANCHOR&&" );' > &&CHAPTER_SERIAL&&

メニューの設定
最後に
メニューフッタの最後の行に以下の行を追加します。
<SCRIPT Language='JavaScript' src='menu.js' ></SCRIPT>
出力文字コードは shift_jis を選択して下さい。
メニューに表示するレベルと
メニューに章番号を表示するレベルを変更してください。変更したレベルでメニューのツリー作成が行われます。
設定が終わったら、後は普通に変換して下さい。ツリー構造のメニューになっているはずです。
※メニューに出力される
メニュー章見出しの数によっては、表示するまでに時間がかかる事があります。
ツリー構造メニューをカスタマイズ出来る箇所は 4箇所あります。menu.js を
エディタなどで開いて下さい。
ファイルの先頭の方に「ユーザ変数定義」という箇所があり、ここで設定を行います。
変数
| 備考
|
displayLevel
| メニューをブラウザで開いた時に、既に開いておくメニューレベルを設定します。デフォルトは 2 です。
|
image_doc
| パラグラフのアイコンファイルのパスを指定します
|
image_open
| ツリーを開いているアイコンファイルのパスを指定します
|
image_close
| ツリーを閉じているアイコンファイルのパスを指定します
|
ツリー構造メニューは比較的重い処理を行っております。
メニューに表示される
メニュー章見出しが多い場合は、処理が重くなりメニューが表示されるまで時間がかかる場合があります。
その時は
メニューに表示するレベルでレベルを小さくしてみて下さい。
参照
メニューに表示するレベル
章見出しヘッダを間違えていませんか?
変換元文書に書かれている
章見出しヘッダと
章見出し設定で設定されている
章見出しヘッダが違う場合正常に読み込む事が出来ません。
正常に設定されている事を確認して下さい。
アンカータイプが HEADER を使用した場合、A タグの
アンカーに漢字などの 2bytes 文字が使用されます。
その時にブラウザ等によっては正常に
リンクされません。
その時は
アンカータイプを ANCHOR にして変換してください。
半角かなは
章見出しヘッダに使用する事は出来ません。使用すると文字化けをしてしまいます。
コンテンツ分割を行う際、分割を行うレベルによってはファイルが大量に出力される可能性があります。その場合は
スタイルシートの指定は「
内部に埋めこむ」ではなく「
外部にリンクする」を選択した方が良いです。
スタイルシートのファイルサイズが 4KB だった場合で、
コンテンツ分割を行って 10ヶのファイルが出力された場合、最終的なファイルサイズは以下のようになります。
コンテンツ分割をしない場合など、最終的に出力されるファイル数が少ない場合は
内部に埋めこむ方が便利な場合がありますが、出力されるファイル数が多い場合は
スタイルシートは外部に
リンクした方がファイルサイズが少なくて済みます。