ECTACO Jetbook Color レビューに戻る

Jetbook Color 返品編

今まで見てきた世界初 カラー E-Ink 搭載ブックリーダ Jetbook Color だが、残念ながら返品をすることにした。 主な理由は、

  • スクリーンが暗すぎる
  • 画面遷移含め、全体的に遅すぎる
  • カラーが鮮やかな発色ではない
  • エンジニアリングサンプルを売りつける会社は信用できない である。

暗いスクリーン

一番の理由は暗すぎるスクリーン。E-Ink はバックライトなどはないため紙の本と同じく、暗い場所では視認性が一気に落ちる(逆に、液晶が苦手な太陽光の下ではっきり見ることが出来る) Jetbook Color のスクリーンは、Kindle3 よりもさらに暗いダークグレーの E-Ink を搭載しており、明るい部屋の中でも目を悪くするのではないかと心配してしまう程ひどいものだった。 この原因は E-Ink スクリーンの上に「タッチパネル」を重ね合わせているために、その分暗くなってしまうと言う事らしい。

暗いスクリーン

screen-01.jpg

遅すぎる画面描画

二番目の理由は、遅すぎる画面遷移だ。

Kindle3 は次ページボタンを押したとたんに、次のページ描画が始まり表示される。だいたい1ページめくり終るのに1秒程度時間がかかる。しかし Jetbook Color はこの動画を見てもらうと分かるように、次ページボタンを押してから2秒程度読み込みを行い、その後ページが描画される。

だいたい3秒程度だ。

PC で見るときと違いパラパラページをめくるわけではないので、気にならない人は気にならないかもしれないが、私はここまで遅いのは嫌だ。

鮮やかではないカラー

JetBook Color 購入を決めた当初カラーには期待しておらず、むしろ解像度の高い Kindle DX が欲しいというイメージで購入したのでカラーが積極的な返品の理由ではないのだが、CES 2010 Innovation Award を受賞したとは思えない品質にがっかりしたのが理由だ。

エンジニアリングサンプル??

返品手続きをする際に気づいたのだが、今回購入した Jetbook Color は恐らくエンジニアリングサンプルであることが分かった。エンジニアリングサンプル == Engineering Sample == ES とは、製品完成前の商品試用版という位置づけのもので、一般に向けて販売するものではない。

しかし ECTACO から送られてきた Invoice を見ると、ES と書かれている。 通常 "ES" とあればエンジニアリングサンプルを表している。しかも Web 上の価格では $499 と成っているが、請求書は $500 の記載。 $1 程度たいしたことではないが、しっかりした会社のすることではないだろう。

幾多ものガジェットを購入し期待はずれに終った経験がある ”ヒトバシラー” の私としては、ES でも完成度が高ければ別に構わないのだが、今回の Jetbook Color に限っては本来出荷してはいけないものを販売元が無理矢理出荷しているとの感がぬぐいきれず、返品することにした。

refund-01.jpg

返品手続き

返品の申し出

2012/03/27

返品手続きは、ECTACO の "Help" にある返品ポリシーを読んだ上で、Web フォームから返品の申し出をした。

※ Web フォームは "Contact us anytime! Give us a call at 1-718-228-1201 or Click here to email. をクリックしたところ。

申し出に対する返答と新たな申し出

2012/03/27

フォームから送った後、直ぐにメールで返信が来た。 どうもサポート受付と返品は担当が違うようで、返品理由を書いて本社の人にコンタクトして欲しい、との件と、返品は商品受領後 7日以内、本体価格の 6.5%と返送料が掛かる、返品には RMA 番号が必要という文面が書かれています。

さらに今返品をあきらめたら、”ECTACO で販売している 翻訳・教育用のソフト を1つ無料で提供する”という申し出が来ました。

特に欲しいソフトもないので、返品の手続きを進めるため本社の方にメール。

本社の方からメール

2012/03/29

週末を挟んでメールが返信されてきましたが、こちらも返品受付と部門が分かれているので、NY のオフィスに電話を入れて返品受付をするかどうかの評価を受けて欲しいと、メールが返って来ました。

Mobileread.com フォーラムの、返品手続きでたらい回しにあった人の投稿が頭をよぎります。

再度メールと返信あり

2012/03/29

電話をするのが面倒と英語のやりとりは出来るだけ避けたいので、他のフォームから再度返品要請をしました。するとあっけなく RMA 番号を取得するから少し待てとのメールが到着。

RMA 番号取得と再度新たな申し出

2012/03/31

RMA 番号と返品先の住所が記載されたメールが到着。 なんとさらに申し出がありました。Jetbook Color の新しいバージョン "Black" がリリースされたので、興味があれば "より明るくクリアになった" 新しいものを送る、という申し出。 やはり私が購入したものは ES で、Black バージョンが製品版ということなのでしょう。

"If you are interested, we just released the Black version of the device, it has a newer screen which is clearer and much brighter then the last. If you decide on exchanging I can have the Black one sent to you for free. "

この申し出を受けるには、新しいバージョンはどの程度明るくクリアになったのか?これが分からなければ、申し出の判断がつきません。 で、早速比較画像が欲しいとメールを返信。

返事がないので返品する

2012/04/04

比較画像を待っていましたが、返事がないので送る気はないものと判断し返品をすることにした。 まず郵便局に持って行ったら、2009年からリチウムイオンは送ることが出来ないとのこと。なんの事かよく分からず、ヤマト宅急便に持ち込んだらすんなり返送手続き完了。 と思ったら5分後に電話が掛かってきて、やはりリチウムイオン搭載のものは送ることが出来ないとの連絡。 Jetbook Color と払った送料を返してもらって、今度は近くの Kinko's へ。

こちらではちゃんと遅れるとのことで、送付状、Commercial Invoice、FCC 関連の申請書、危険物ではないことの証明書、等5通ほど記入し、身分証明書を渡して送付完了。 早く送ってもらう必要はないの で "Int'l priority" ではなく "Int'l Economy" にしたら \15,000 → \10,000 程度に安くなった。

返品完了

2012/04/07

Fedex のトラッキングを見ると、日本時間 4/7 AM 2:59 に無事 ECTACO 本社に到着。 後はカードの引き落とし額が $500x6.5% = $32.5 であることを確認したらおしまい。

Jetbook Color トップへ