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NullScrollクラス

NullScrollは、Windows Phone(以下、WM) で画面の上下左右スクロールを簡単に実装するためのクラスです。簡単に画面をタッチスクロールに対応させることができます。

画像のような、各種コントロールが並んでいる Panel の余白部分や、Panel 上のコントロールをドラッグすると、その Panel 自体をスクロールさせることができます。*1

設定画面などの多数のコントロールを画面に並べる場合でも、画面タッチの移動を実装することができます。またこのクラスは数量のコードを追加するだけで実装することが可能で、既存のコードにほとんど影響を与えません。

WM 6.5 以降であれば、Windows Mobile Managed Gestures Sample に含まれているAutoGestureContext を使用することで、タッチスクロール可能なフォームを作成することができますが、この NullScroll を使用すれば WM 6.5 以前でも画面スクロールをさせることができます。

NullScroll-01.png

開発環境

  1. Visual Studio 2008
  2. .NET Compact Framework 2.0 以降
  1. WM 6.5, WM 6 + .NET CF 2.0 で動作確認 ( WM 5.0 でもおそらく動作可能 )

使い方

実装は本当にシンプルで、

  1. NullScroll クラスのインスタンスを生成し
  2. スクロールさせる対象のフォームやコントロールを指定する これだけでスクロール可能にすることができますので、既存のコードやデザイナに悪影響を与えることはありません。 (AutoGestureのように慣性移動はしません)
using SmartPDA.Windows.Forms;

NullScroll scroll;

private void Form_Load(object sender, EventArgs e)
{
       // インスタンスを生成
	this.scroll = new NullScroll();

       // 除外クラスを設定する
       // 
       // フォーム上のコントロールをドラッグすることで、フォームのスクロールができますが
       // スクロールをしないようにするコントロールを、インスタンスかクラスのタイプで指定することができます。
       // (WMデフォルトの動作を優先させたい場合に除外指定します。)
	this.scroll.Excludes.Add(this.checkBox1);
	this.scroll.ExcludeTypes.Add(typeof(ListBox));

       // このフォームがスクロールするように設定
	this.scroll.Setup(this);

       // こちらは解除する場合
       // this.scroll.Release();
}

著作権及び免責

著作権

NullScroll の著作権は、Smart-PDA.net 管理者 Mikio Fukushima が保持しています。NullScroll は自己責任の上でご利用ください。ソースコードの流用、DLL の同梱・再配布なども適当に行ってください。

履歴

2010-06-26

初版リリース

ダウンロード

NullScroll はフリーソフトです。
無料で使用することが出来ます。

download.png

バージョン : 2010-06-26
サイズ : 12KB
更新日 : 2010-06-26
(過去のバージョン)




*1 スクロールすることが可能なクラスは ScrollableControl を継承しているクラスです。